日頃、一般社団文華樹の活動に対するご支援をいただきありがとうございます。
代表理事の羽場です。
この度、当法人ではフェロー・会員の皆様限定ページを立ち上げることになりました。それにあたり、まずは改めて当法人の自己紹介から始めてみます。「すでに知ってるよ!」という方もいらっしゃるかと思いますが、改めて私からご説明させていただきます。
一般社団法人文華樹のビジョン・ミッション
当法人公式Webページでも紹介している通り、当法人のビジョンは「『教育』を通じて、人々が文化を継承し、自らの未来を自分の手で切り開ける社会を実現する。」というものです。

この理念は、当法人の定款にも銘記されており、すべての活動の根幹に据えているものです。
発起人・代表の私は現在予備校講師・高校の非常勤講師としても活動しております。
もともと、この業界に足を踏み入れたのは大学生時代。早稲田大学の学生だった私は、千葉にある進学塾で塾講師のアルバイトをしていました。大学1年生の頃、正確には入学前の3月から塾の世界に足を踏み入れたので、なんだかんだでもう15年以上教育の世界にいることになります(今年で34歳)。現在では高卒生・高校生が指導のメインですが、学生時代を含めると、小〜高卒生まで幅広い対象に受験指導を行ってきました。そして、その中で何人も印象深い生徒に出会ってきましたし、さまざまな事情から進学を諦めたり進学先を中退したりした教え子も数多く記憶に残っています。
いつしか抱くようになった違和感
長い間塾・予備校という「受験が当たり前」の世界に長い間いると、忘れてしまいそうになるものがあります。それは、「受験は選択肢の一つにすぎない」という単純な事実。それにも関わらず、我々講師陣・スタッフ・そして何より生徒自身が受験が全てであるかのように錯覚してしまう現実がある。もちろん、塾・予備校という進学を中心目的に据えた現場である以上仕方ないことではありますが、どこか釈然としない思いを抱くようになりました。
多くの場合、何かを選ぶということは同時に何かを捨てることを意味しています。高等教育への進学率が80%を超えている今だからこそ、改めてなぜ自分が「進学」という道を選択するのか考えてみてほしい。多様な選択肢がある中で、自らの意志でその進路を選び取ろうとしたことの意義を感じてほしい。多くの生徒たちと関わる中で、いつしかそう願うようになっていったのです。
私たち一般社団法人文華樹の活動を通して、「我々の生きるこの世界にはさまざまな選択肢がある」ということをほんの少しだけでも感じ、それを通して「多様な選択肢の中で、自らの進むべき道を選択する」ということを念頭に、その決断を自分で下した意味を自分で掴んでもらいたいと考えています。
ミッション

- 知の伝達、知の継承
青少年たちよりも少しばかり先を生きた者として、多くの受験生を見てきた者として、そして何より私たち自身が先人たちに導いてもらってきた者として、手にしてきた良き物を私たちが次世代へと継承する役割を担うと同時に、知の継承者として自分たちも常に新たな知を継承していく姿勢を持ち続けていきます。 - 払暁の牽引者となる。
払暁とは夜明けのこと。私たちは、次世代を担う青少年たちが自らの未来を自らの手で切り開いていくための淵源となるべく、ほんの少し先の未来を見据えつつ、これまで見落とされてきた古くて新しい価値の再発見・深化創造を目指していきます。 - 青少年たちの澪標に。
澪標は古来、水深の浅い港や川岸などで船の航路を示す目印として用いられ、和歌の中ではよく身の破滅を意味する「身を尽くし」との掛詞として用いられ、身を破滅させるほどの激しい恋を表してきました。
私たちは、「澪標」のような道標となることを目指しつつ、掛詞としての「身を尽くし」に表れた決意と重なりながらも新しい、さらなる意味を込めることができる存在を目指して邁進していきます。
一般社団法人文華樹の活動内容
先ほどご紹介した理念を達成するため、当法人では主に大学受験生・その指導者を対象とするサービスを展開してきました。
Educational Lounge

当法人立ち上げ時からずっと運営しているWebメディアです。もともとは、2018年の11月に私が個人で立ち上げたものなのですが、当法人を設立したタイミングでEducational Loungeの運営も法人に組み込んだ形になります。
日頃「さまざまな場所で」受験指導に当たっている現役の塾・予備校講師たちが、それぞれの専門科目の学習法や学習に役立つ解説記事を署名記事の形で発信するのが特徴です。
【法人対象】小論文添削指導”e-Lounge”
大学入試では近年、小論文・志望理由書の需要が高まってきている一方、学校の先生方が小論文・志望理由書の添削まで行うのは至難の業と言わざるを得ない状況が散見されます。また、指導者の中には「普段は国語関係の指導をしていないけれど、小論文なら自分も添削できる」と考えて、片手間に指導をしている状況を見聞きすることも少なくありません。
そこで、受験生が良質な小論文指導を受けられる機会を創出するとともに、学校の先生方の負担を軽減できるよう「映像授業+添削指導」を通して効果的な小論文・志望理由書指導を実現するサービスです。

しまくとぅば塾 ちむぐくる
そして、今年6月からスタートするのが「しまくとぅば塾 ちむぐくる」です。

「消滅の危機に瀕していると言われる沖縄のことば『しまくとぅば』を未来の世代に残す」ことを至上命題として、毎月1回のしまくとぅば講座とオンラインコミュニティを通じて、しまくとぅばに親しむ機会を創出していきます。
現在、この「しまくとぅば塾 ちむぐくる」の準備が佳境に入っており、来月15日の初回開催に向けて準備を進めている最中です。初回開催後には当日の様子も含め、皆様にご報告する所存ですので、楽しみにお待ちいただければ幸いです。
私たち一般社団法人文華樹はこれからも、「教育」というものを広く捉え、予備校講師を中心としながらも(役員のうち私含め3人が予備校講師です)、進学以外の道も念頭においた活動を通して、文化の継承と人々が自分の手で自らの未来を切り開ける社会の実現を目指して邁進してまいります。
今後ともあたたかいご支援のほど、よろしくお願いいたします。
